セロトニンの特徴・効能

こころの症状について調べているといろんな名前の神経系ホルモンが出てきますよね
私も学んだところで忘れてしまったりなかなか覚えられないんです(汗)
そこで私の忘備録を兼ねて、まとめたものをコラムの記事にしました
今回はセロトニンについてです

セロトニンとはどういうもの?

セロトニンは脳内神経伝達物質のひとつで、よく「幸せホルモン」とも呼ばれます
同じく脳内神経伝達物質で快感や多幸感が得られる”ドーパミン”やストレスによって放出される”ノルアドレナリン”を制御し精神を安定させる働きを持つホルモンです

セロトニンは必須アミノ酸の”トリプトファン”から生成されます
逆に言うとトリプトファンはセロトニンを作り出す唯一のアミノ酸なのです
トリプトファンにビタミンB6、そして太陽光が揃うとセロトニンは効果的に合成されます

セロトニンは トリプトファン+ビタミンB6+太陽光 で生成される
 

セロトニンの効果

セロトニンにはひとことで言うなら緊張の緩和につながる効果があります。具体的には
・精神安定 ・ストレス緩和 ・リラックス効果 ・自律神経の調節 ・不安や鬱の抑制 ・鎮痛効果 ・集中力や記憶力の向上 といった効果があります

またセロトニンを材料にして”メラトニン”というホルモンが生成されます
メラトニンには覚醒と睡眠のバランスを整える作用があります。すなわち体内時計を調節したり睡眠誘導をする(=不眠を改善する)効果があります
さらにメラトニンには抗酸化作用があり、活性酸素を抑制することで老化の抑制、アンチエイジングの効果もあります

これらメラトニンの効果と合わせて、セロトニンには精神の安定を中心に、体内時計の調整、老化の抑制といった効果も期待できます

セロトニンってどこにいるの?

ところでセロトニンって体のどこに存在するものだと思いますか?
脳内伝達物質というだけあって頭や脳にあるものと思いませんか?

私もそう思っていたのですが、なんとセロトニンの大部分は消化管、つまり腸にあるのだそうです
だからセロトニンの分泌を促そうとするのなら、腸内環境を整えることが大切なのです

腸と脳は関連していて、腸をいたわることで神経系の症状が和らぐこともあります。セロトニンの分泌促進もその要因のひとつですからいわゆる「腸活」をしっかり行いましょう

セロトニンを増やすには

そんな精神安定やアンチエイジングなどに有効なセロトニンですが、増やすにはどうしたらいいのでしょう?
セロトニンは下記の行動・刺激によって分泌が促されます

セロトニンの分泌を促す刺激・行動
・日光を浴びる
・リズミカルで適度な運動
・適度な睡眠
・人とのふれあい
・腸内環境を整える

日光を浴びる

最初に書いた通りセロトニンはトリプトファンとビタミンB6と太陽光が合成して生成されます
ですから太陽光を浴びることはセロトニンを増やすために必須な行動です

1日につき15~30分は意識的に日光を浴びるようにしましょう
特に起床後30分までに日光を浴びることは重要です。外に出なくても窓際に立つだけでも効果があるので習慣づけたいものです

リズミカルかつ適度な運動

リズミカルな運動を繰り返し行うとセロトニン神経が刺激されて覚醒状態を高める効果があります
散歩やウォーキングはもちろん、食事の際に一定のリズムで噛むことや呼吸を意識して整えるのもリズミカルな運動になります

適度な睡眠

リズミカルな運動による覚醒とは逆に、睡眠も適度にとることで覚醒と睡眠のメリハリができます
すると体内時計が安定化し、自律神経も整いセロトニンの分泌が促進します

睡眠時間は6~8時間くらいが目安ですが、時間だけでなく睡眠の「質」も大切です
布団に入ってから最初に訪れる眠気で90分間ぐっすり眠れることが大切なのです。そのためには寝る2時間前くらいまでに入浴を済ませ、寝るときには若干体温が下がってくる状態になっているとベストなタイミングになります

人とのふれあい

他者とコミュニケーションすることで感情が動かされます
感情が動くこと、特にうれしさや楽しさによってセロトニンの分泌が促進します

気の置けない友人とふれあうのはもちろん、買い物の際にレジ係の人にひとこと「お願いします」や「ありがとう」と言うのも人とのふれあいのひとつです。その際笑顔まで作れるとよりよいでしょう

その際の注意点としては「自分が気持ちよくなること」です。相手の反応や相手にどう思われるかという心配は考えないでください。「ありがとう」と言ってあなたが気持ちいいなと感じたならセロトニンは増えます

食事

セロトニンを生成するにはトリプトファンとビタミンB6が必要です
特にトリプトファンは体内では作ることができないので食事で摂るしかありません

トリプトファンを含む食べ物は大豆製品、豆類、乳製品です
ビタミンB6は玄米、レバー、赤身(マグロやカツオなど)に含まれます

腸内環境を整える

先ほども書いた通り脳内神経物質と言われるセロトニンも腸に多く存在しますし、また自律神経も腸の好不調で調子が左右されます
ですからセロトニンの分泌、さらには自律神経や精神状態の安定化には腸の環境を整えることが大切になってきます

腸内環境を整える方法は朝起きたらコップ1杯の水を飲む、ビフィズス菌や乳酸菌、食物繊維の含まれる食事をとる、腸のマッサージ、適度な運動をするなどあります。くわしくは専門的な記事がネット上にたくさんあるので調べてみてくださいね

増えすぎの心配は?

「セロトニン症候群」という症状がありますが、これはセロトニンに関する薬を服用している方に見られる薬の副作用です
抗うつ剤などを処方されている方については注意が必要です

薬を使うことなく、上記のような食事や運動などによってセロトニンの分泌を促す場合には増えすぎを心配する必要はほとんどありません

Let’s セロ活!

以上のようにセロトニンにはストレス緩和やリラックス効果、精神を安定させる効果があります。さらに自律神経の安定によって鎮痛や不定愁訴の改善にもつながります

現代人はセロトニンが不足しているといわれています
屋内で過ごすことが多くて太陽光を浴びる機会が少なかったり、忙しくて運動する時間がない、外食や中食での食事で栄養バランスが乱れるなどセロトニンを増やしにくい生活環境に置かれていることが原因として考えられます

そこで積極的にセロトニンを増やす活動、「セロ活」をしてはいかがでしょうか
難しく考える必要はありません。朝起きたら窓際に立って日光を浴びる、散歩あるいは通勤通学で30分程度外を歩く、買い物のときに店員さんに「お願いします」や「ありがとう」などひと声をかけることを心掛けるなど、日常生活でセロトニンを増やすことを意識して行動するだけでできることです

さらに食べるものに気を配り、きちんと睡眠をとることまでできれば、こころも体も快適な体質になることが期待できます

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最後に相談室の宣伝も兼ねて…
心を動かされることで幸福感を得る方法の「人とのふれあい」について

その日にあったこと、感じたことを誰かとわかちあうとより大きな幸福感(楽しさ、うれしさ、ありがたみ)を感じることができるものです
すると当然セロトニンの分泌もより一層促されます
ですからできれば週に数回は友人や家族と、こういったことを語り合う時間をとってほしいと思います

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最後までお読みいただきありがとうございました

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